審美歯科の治療方法は、虫歯など通常の歯の病気の治療方法とは別物となります。
審美歯科の治療は「歯を美しく見せる治療」が主だった目的となりますが、とはいえ歯や歯茎の健康にもつながります。
さらに、人からどう見られるかが重要な要素でもあるので、精神面の健康に寄与する点も無視できません。
審美歯科の治療方法には次のようなものがあります。
それぞれ特徴がありますので、治療を検討している場合は参考材料になると思います。
歯の色素沈着を白くする治療方法
歯の色素沈着には大きく2通りがあります。歯の「内部の話」と「外部の話」です。
歯が形成される時期に全身的な病気にかかったり、薬剤の影響によるもの、その他、神経を抜いたり、死んでしまっている場合や加齢によるケース
歯磨きがうまくできていないことで歯石が溜まったり、コーヒー、ワイン、喫煙などの影響によるケース
参考文献)日本小児歯科学会
これらの色素沈着は、クリーニングやホワイトニングといった審美歯科の治療方法で解決することができます。
いくつか種類があるので以下にまとめておきます。
クリーニング
歯石やヤニなど、通常的な歯の汚れをクリーニングする治療方法です。
単純にお掃除なので、感覚的には治療と呼ぶのは違和感があるかも知れません。
フッ素塗布もその範疇なので、歯の病気(歯周病、虫歯など)の予防も可能となっています。
ホワイトニング
コーヒーや紅茶、ワインなどの影響により、歯そのものは徐々に着色してしまいます。
ホワイトニングは、薬剤を歯に塗布することで、着色したものを漂白していく治療方法です。
歯磨きだけでは落としきれない着色が気になる場合は、ホワイトニング治療で解決できます。
歯医者に通って実施する方法に加えて、自宅でホワイトニング治療ができる方法もあります。
以下の記事ではホワイトニングについてもっと詳しく触れています。
セラミック
http://www.yamaguchi-dent.com/dental-blog/cat5/84plv.html
近年はセラミックを使った見栄えのよい人工の歯も多くなってきました。
詰め物だけでなく、歯の表面に貼り付けるタイプの治療を行っている審美歯科もありますね。
セラミックインレー・クラウン
虫歯や色素沈着した歯を削り、セラミックで埋めたりかぶせたりする治療方法です。
金属を使わないので、見た目が白く、きれいな状態を保てます。
銀歯など、すでに金属の詰め物をしている場合でも、それをセラミックに変更して白い歯にすることも可能です。
以下の記事も参考にしてみて下さい。
ラミネートベニア
ラミネートベニアは、歯の表面を削った後に、薄いセラミックを貼り付ける治療方法です。
この治療方法は麻酔も不要で、時間もかからずに実施できるのが特徴です。
ホワイトニングの効果がうまく得られないケースで選択されることになります。
また、多少の歯並びの調整も可能であるので、そういった目的でも採用されます。
歯並びを良くする治療方法(歯列矯正)
歯並びを良くする治療も「歯の治療」というよりは、矯正というニュアンスが強いと思いますが、近年のインプラントなどは治療と言えるような内容ですね。
以下に2つご紹介します。
セラミック治療
矯正機で歯並びを変えるのではなく、歯を削ったり被せ物をしたりすることで見た目をよくする歯列矯正の治療方法です。
クイック矯正とも呼ばれます。
インプラント
歯周病や事故などで永久歯が抜けてしまった場合に、歯茎の中に人工の歯根(インプラント)を入れ込み、そこに人工の歯を取り付ける治療方法です。
入れ歯とは違い、歯茎と歯が直結していてしっかりと固定されます。
歯茎に関する治療方法
歯周病などは病気なので異なりますが、歯茎に対する審美歯科治療も存在します。
歯茎は通常はピンク色をしていますが、喫煙や口呼吸などが原因でメラニン色素による黒ずみができてしまうことがあります。
そこで、薬剤を使って着色した細胞を除去するのがピーリングという治療方法です。
参考文献)日本歯周病学会 歯周病Q&A、全国健康保険協会
まとめ
審美歯科の治療方法は様々ありますが、一昔前はタレントさんが取り入れているのをよく見かけました。
ただ、どちらかというと不自然な色や質感で、きれいというより気持ち悪い見栄えの方もいらっしゃいましたね。
近年では質感もきれいで自然な人工歯も多いように感じます。
歯の色素沈着や歯並びの悪さで悩んでいる方は審美歯科にかかってみるのも良いかと思います。
その際には上記の審美歯科の治療方法を参考にしてみてください。